煉瓦高架橋
     やっと最後だ 神田駅  第七回
    

                       うさお&Cacco

 東京駅を過ぎると中央線の高架橋が三層階の高さにまで聳え、山手線の線路が張り出してきているため、呉服橋架道橋までは煉瓦高架橋があまりよく見えません。高架下に入るお店の壁のお洒落なデザインに見えてしまいます。



 常盤橋から外堀までの区間は、残念ながら煉瓦高架橋は望めませんでした。また店舗では無くJR東日本の事務所が隠してしまっています。


江戸通り側もJR東日本の事務所になっている 2015年7月4日

江戸通りに面した南側高架橋が透けて見える 2015年7月4日

 さて、ここまでは新永間市街線です。追補の方で述べますが純然たる煉瓦高架橋はこれが終端になります。ここで煉瓦高架橋の施工写真などを観て、この高架橋が煉瓦の組積造であることを確認しましょう。


煉瓦拱橋の基部

木造の拱橋支保工上に煉瓦を積み上げている

※参照:阿部 貴弘,『新永間市街線高架橋-帝都の玄関に続く赤煉瓦の高架橋-』,土木学会誌 vol.97 no.12 pp8-9,2012,12 及び hands037 hands032_shin_eikan.pdf

 さあて、気を取り直して神田駅まで歩いて行きますか。呉服橋架道橋、常盤橋架道橋を南に折れて、江戸通りを新常盤橋交差点に向かいます。


日本橋川は淀んでいる 2015年7月4日

日本橋川を渡る 2015年7月4日

日本橋川を渡り、左折すると龍閑橋架道橋に当たります。この辺りはなかなか分かり難いので、ざっとしたルートを示しておきます。

 呉服橋架道橋ー常盤橋架道橋ー江戸通り―新常盤橋交差点ー龍閑橋架道橋ー本銀通り―今川小路橋架道橋ー西今川架道橋ー千代田町橋高架橋ー千代田橋架道橋ー新石町橋高架橋ー新石町橋ガードー神田駅西口

 もう歩き疲れてへとへとになっている処に、にわか雨が降ってきました。Caccoは日傘兼用の傘を持って来ているので大丈夫です。うさおも勿論傘を持ってきました。天気予報は見てきました。濡れましたが夏でしたので直ぐ乾いちゃいました。突然の雨で龍閑橋架道橋は撮り損ねました。残念!


龍閑橋架道橋 google mapより

 龍閑橋架道橋を過ぎた側道の路地に入りました。ここからは東京萬世橋間市街線になり、コンクリート躯体に煉瓦張高架橋になります。(追補参照)
 基部の煉瓦積みの厚みが薄くが平面的で、全体にのっぺりとした外観になっています。


龍閑橋架道橋付近の第一本銀町橋高架橋 2015年7月4日

 ここの高架橋天端に下駄馬風の意匠(この上に橋側歩道があるので少しでも支えの効果を持たせたのかがなされています。


第一本銀町橋高架橋 2015年7月4日

第一本銀町橋高架橋 2015年7月4日

 栗林製函所の前に路地を塞ぐように、ブロック積の二階建ての小屋がありました。面白い建造物です。電柱も微妙な位置に建っています。空気抜きがあります。でも、JR東日本の変電・信号施設なんでしょうね。


栗林製函所の前の小屋  2015年7月4日

 通称今川小路と呼ばれている白旗架道橋です。当時はガード下に飲み屋街がありましたが、今は撤去されて耐震補強されています。


今川小路 「大松」 「があどした」 2015年7月4日

今川小路 「里」  2015年7月4日

ここは白旗橋ガード(架道橋) 2015年7月4日

 西今川架道橋に抜ける路地は、ガード下に住宅も入っていたようです。事務所ばかりだけでは無かったんですね。


ガード下の住宅 2015年7月4日

こちらは事務所 2015年7月4日

 雨も上がってきました。千代田町橋高架橋に沿って歩いて行きます。大分足もだるくなってきました。休みたい。


西今川橋架道橋から千代田町橋高架橋方面へ  2015年7月4日

更に神田駅方向に歩く 2015年7月4日

 上の写真の右下の部分が煉瓦が破損しています。煉瓦拱橋の応力を支える基部のコンクリートがそっくり現れています。この残った煉瓦はタイル張りであることが判ります。


破損した基部と煉瓦タイル 2015年7月4日

破損した基部 2015年7月4日

 千代田橋架道橋に到達。もう神田駅の駅舎が見えています。この先は新石町橋高架橋になります。


千代田橋架道橋周辺 2015年7月4日

千代田橋架道橋  2015年7月4日

 倒れ込むように喫茶室「ルノアール」に入ります。この「ルノアール」はつい最近閉店しました。お店の中の写真も、ピンボケの一枚しか残っていません。ですので、「ルノアール 閉店のお知らせ」から店内写真を借りました。


閉店したルノアール 未だ看板は残っている google mapより

ピンボケの一枚 ルノアールの店内 2015年7月4日

喫茶室ルノアール閉店のお知らせより

 2026年9月4日の朝日新聞夕刊に気になる記事(「赤レンガアーチ」近代化の壁?)が載っていました。これによると、架線の集約化(インテグレート化)を進めているが、その時に障害になるのは、煉瓦高架橋の基部のスパンとアンカー等を支える煉瓦の脆弱性なのだそうです。

 架線はこの図のように電線や信号線が多数平行して取り付けられています。




 これらを一纏めにして新たな柱に取りつけるためには、煉瓦高架橋の躯体に不安が残るということらしいです。
 運行上の安全を得るには欠かせない進化なのでしょうが、なるべく明治の文化も残しつつ設計して欲しいと思います。