宮越家の襖絵・その後
       GURIKO隊長とCaccoの会話から
 


                            
GURIKO隊長:金曜日に東京都美術館の夜間開館に行って、宮越家の襖絵見てきたよ 人が多くてあんまりよく見えず! そのうち青森に行ってリベンジしたいわ
Cacco:せっかく分かれた襖絵が一堂に会するんだからね! 写真撮影オッケーだった?
GURIKO隊長:そうそう、150年ぶりの! 襖絵だけ写真オッケーだった(だからなおさら混んでた?)
宮越家はバスがどうとか、手荷物がどうとか、なかなかハードル高いよね


 GURIKO隊長は東京都美術館に宮越家の襖絵を見てこられたようです。大英博物館と青森県中泊町の宮越家とシアトル美術館所に分割された襖絵を一堂の元に集めた展示会でした。
参照:シン・ドクガク81号宮越家の襖絵

 NHKでもこの東京都美術館の報道がありました。(88月17日(月)23:00)
 「海をこえたふすま絵奇跡の再会
 2026年夏、約150年の時を経て展覧会で再会した2つのふすま絵。誰が、どんな理由で描いたのか。ふすま絵はなぜイギリスと青森にわかれたのか。誕生から400年。消失の危機を乗り越えて再会したふすま絵の物語。
」

 いやあ、凄い話題になっているなあ。シン・ドクガク81号宮越家の襖絵でも書きましたが、東奥日報の9月29日「にちよう文化」版に、
「ステンドグラス研究家で宮越家と交流のある田辺千代さん(82)が2021年、町教育委員会から取り寄せたふすま絵の画像を、室町美術を専門とする島尾新(学習院大学元教授)送った。
 狩野派研究専門家の山下善也さん(元京都国立博物館主任研究員)は、大英博物館所蔵の「秋冬花鳥図」に似ていると気づいた。大英所蔵の花鳥図の右端の渓流と宮越家の花鳥図の左端の渓流はつながる構図であることを発見。さらに三つ巴紋があしらわれた引き手金具が同じだった。
 大英のふすま絵の裏面は、奈良県桜井市の談山神社にあったシアトル美術館所蔵の「琴棋書画仙人図」(4面)だったことが知られている
」
と記述されていました。記事から比較してみましょう。


大英博物館所蔵の「秋冬花鳥図」

宮越家の襖絵 「春夏花鳥図」

 確かに二つの襖絵は絵が繋がっています。この大英博物館の襖の裏面に、シアトル美術館所蔵の琴棋書画仙人図だったそうです。


ふすま絵の裏面 シアトル美術館所蔵の「琴棋書画仙人図」

 海外に分かれていった襖絵が同じ襖から分離したものである証拠が、この同一のデザインの引き手金具でした。


三つ巴紋があしらわれた引き手金具が同じ 2024年10月14日

 同じ様に分割され別の美術館に所蔵された絵として有名なのは、カルパッチョの「ラグーナの狩猟」と「二人の貴婦人」です。もともとは別々の絵として認識されていました。「ラグーナの狩猟」はロサンゼルス、J・ポール・ゲティ美術館に所蔵されており、「二人の貴婦人」はヴェネツィア、コッレール美術館に所蔵されていました。
 これが一つの絵だと分かったのは、描かれた百合の茎と花が、上下に並べるとぴたりと一致したことと、絵の裏面に「騙し絵(トロンプ・ルイユ)」として、レターラックが描かれているが、これも上下に並べると完全に一致したことが分かったからです。
参照:青い日記帳


カルパッチョ ラグーナの狩猟

カルパッチョ 二人の貴婦人

合体させた絵画

 日本でいえば「鳥獣戯画」が色々分断されて、掛け軸(掛幅装)などに仕立てた「断簡」が存在します。東京国立博物館に所蔵されているのは、甲巻ですが、それ以外にも乙、丙巻があり国外にも流れているそうです。