Googleレンズ
       花の名前を調べましょう 
 

                            うさお


 以前に日出彦さんと「今は生成AIがブームなので、色々なものを検索してみたらこんな結果が出た」というものを探してみないかという提案を受けました。
 面白そうだと思いました。ChatGPDで「イ・ヘリ」さんの人気のことを聞いてみましたが、Wikipediaで調べても同じ結果が出てきそうだと思ったのは確かです。あまりAIっぽい答えじゃないな。

 建築学会の委員会で「振動と擬音」についての定義付けを北九州の大学の先生がChatGPDで調べました。全員が良く出来た答えだと賛同しましたが、これを報告書に使うことは如何かという意見が出ました。すべての出典に対して確認が取れていないことが否定の根拠のようです。
 うさおは納得できる内容なので構わないと思うのですが、AIの記述に但し書きがあり、「AI の回答には間違いが含まれている場合があります」と注意を促しています。責任を取れないということですね。

 まっ、ともかく長い間、疑問に思っていたことがあって悩んでいました。それは花立砲台に見学に行った時のことです。緑の草の中にひときわ目立った花がありました。黄色い穂を持った変な植物です。説明に付いた女性自衛官に尋ねましたが、そっけなく「知らない」と言われました。それがこれです。


花立砲台跡 監視所 2016年4月16日

 そのために古い植物図鑑を引っ張り出したり、netの園芸で検索してみましたが、なかなか探すことは出来ませんでした。
 Caccoが良いのがあるよと教えてくれたのが、「googleレンズ」です。このアプリを立ち上げて、画像を撮り、例えば「花の名前は?」聞いてみると、「〇〇です!」と答えてくれます。
 やってみましょう。最初は黄色い方からです。


得体のしれない黄色い花 2016年4月16日

■googleレンズによる概要 黄色のもの
画像の花はハマウツボ属(Orobanche)の植物であると考えられます。ハマウツボ属は、葉緑体を持たず、光合成を行わない寄生植物です。他の植物、特にヨモギ属の根に寄生して養分を得て生きています。
 画像に写っている花は、ハマウツボ属の中でも、特に鮮やかな黄色が特徴のシマウツボ(Orobanche boninsimae)である可能性があります。シマウツボは小笠原固有の寄生植物で、オガサワラビロウやシロテツなどの低木に寄生し、花期には全体が鮮やかな黄色になります。なお、ハマウツボ属には、ヤセウツボやハマウツボなど、花の色や寄生する植物が異なる様々な種が存在します。例えば、ハマウツボの花は淡紫色であるのに対し、ヤセウツボは淡黄褐色です。


 いやいや、三浦半島の先端ですから小笠原固有の寄生植物ではないでしょう。だからシマウツボではなくハマウツボかヤセウツボの可能性があります。

 この茶色の似たような植物は何でしょう。


得体のしれない茶色い花 2016年4月16日
 
■googleレンズによる概要 茶色のもの
画像に写っている植物は「ヤセウツボ」です。
ヤセウツボについて
分類と特徴:ハマウツボ科ハマウツボ属に分類される寄生植物です。葉緑素を持たないため、全体的に褐色をしています。
寄生性:マメ科、キク科、セリ科などの植物の根に寄生して養分を得ます。特にシロツメクサやアカツメクサなどのマメ科植物に寄生することが多いです。
外来種:地中海沿岸原産で、日本では外来種として定着しており、外来生物法で「要注意外来生物」に指定されています。
生育場所:道端、空き地、公園、芝生、河川敷など、マメ科植物などのある場所で見られます。
花の時期:5月から6月ごろに花を咲かせます。花は淡黄色で、長さ1.2~1.5cm程度の唇形花で、紫色の筋が入っています。

 こちらではヤセウツボと断定していますね。ついでにcopilotchatGPDでも検索してみましょう。

copilot
🌱 ヤセウツボ(痩靫)は、ちょっと不思議な植物です。自分では栄養を作れず、他の植物の根に寄生して生きる「寄生植物」として知られています。
🧬 基本情報
- 学名:Orobanche minor
- 科属:ハマウツボ科 ハマウツボ属
- 原産地:地中海沿岸(ヨーロッパ〜北アフリカ)
- 日本での分布:関東〜近畿地方を中心に定着
🌼 特徴
- 見た目:葉緑素がないため、全体的に茶色〜紫色。高さは15〜40cmほど
- 花期:4〜6月。唇形の花を咲かせ、色は黄色、赤褐色、紫など多様
- 寄生対象:マメ科(シロツメクサなど)、キク科、セリ科など
⚠️ 外来種としての扱い
- 日本への侵入:牧草に混ざって明治期以降に導入されたと考えられています
- 影響:寄生された植物の成長を阻害するため、農業や生態系に悪影響を及ぼすことも
- 法的扱い:外来生物法により「要注意外来生物」に指定
🧪 ちょっと面白い話
筑波大学の研究では、ヤセウツボに含まれる成分がアルツハイマー病の予防や治療に役立つ可能性があるとされています。害草とされながらも、意外な可能性を秘めているんですね。


chatGPD
「ヤセウツボ(痩靫)」は、寄生植物の一種で、以下のような特徴があります。
🔍 基本情報として管理対象になることがあります。
🧠 類似種
ハマウツボやナンバンギセルといった同じハマウツボ科の植物と見た目が似ていますが、宿主や生息地に違いがあります。


 ヤセウツボで検索を掛けていると次の記事が見つかりました。

https://mirusiru.jp/nature/flower/kibanayaseutsubo

 地中海周辺を原産とする一年草ヤセウツボの色違いの変種。一般的なヤセウツボは褐色と紫色の混合であるが、本変種は全体的に黄色い。紫や黄色の発色具合で、海外ではいくつか変種が認められているようである。帰化雑草として、ヤセウツボ同様にシロツメクサ(白詰草)やムラサキツメクサ(紫詰草)の群生地に寄生して生え、ヤセウツボと混生する。従ってただの色違い品のようであるが、なぜか品種ではなく変種として扱われている。神奈川県内では横須賀市内の二ヶ所で発生している。珍品。



 これですね。両者とも「ヤセウツボ」と「キバナヤセウツボ」の変種。だって横須賀市内で見つかるそうだし、花立砲台は防衛大学の近くだし、講師に米軍士官が来ることだってあるだろうし。種が服について歩き回っちゃったりして。

 次は花木園の芍薬か牡丹かの問題です。どちらもイメージにある芍薬や牡丹には見えません。葉の形は両方とも牡丹のようですけどね。


芍薬のような? 2025年5月1日

牡丹のような? 2025年5月1日

■googleレンズによる概要 芍薬のような?
 画像に写っている花はシャクヤク(芍薬)と考えられます。シャクヤクは、ボタン科ボタン属の多年草で、初夏(5月から6月頃)に大輪の美しい花を咲かせます。
特徴:草本性:ボタンが木本性(樹木)であるのに対し、シャクヤクは草本性(多年草)であり、冬には地上部が枯れます。
「立てば芍薬、座れば牡丹」::まっすぐに伸びる茎の先に花を咲かせる姿から、「立てば芍薬」と美人の立ち姿に例えられます。
薬用:根は生薬として利用され、漢方薬にも配合されます。
品種:赤、白、ピンクなど様々な色の花があり、咲き方も一重咲き、八重咲きなど多様な園芸品種が存在します。


■googleレンズによる概要 牡丹のような?
 画像に写っている花はシャクヤク(芍薬)である可能性が高いです。シャクヤクはボタン科ボタン属の植物で、ボタンと非常によく似ていますが、以下の点で区別できます。
植物の種類:シャクヤクは草本植物(多年草)で、冬には地上部が枯れます。一方、ボタンは木本植物(落葉低木)です。
葉の形状:シャクヤクの葉は全体的に丸みがあり、ツヤがあります。対して、ボタンの葉は切れ込みがあり、ツヤがありません。
開花時期:シャクヤクは通常5月から6月に開花し、ボタンよりやや遅れて咲き始めます。
花言葉:シャクヤクの花言葉には「恥じらい」「はにかみ」「慎ましさ」などがあります。
画像の花は、すらりと伸びた茎に花を咲かせているように見えるため、「立てば芍薬、座れば牡丹」という言葉で表現されるシャクヤクの特徴と一致しています。


 要は区別がつかないということでしょうか。どうやら映像に映った葉の形で判別しているのかな。何回かgoogleレンズを掛けていると、答えは変わってきていますが大筋は変わりません。
 映像で判断できるところはAIの威力だと思います。

参考に芍薬と牡丹の例を示します。

芍薬

婦人画報 https://www.fujingaho.jp/lifestyle/tea-flower/a64653362/flower-language-peony/

牡丹

HORTI https://horti.jp/1958