神奈川臨海鉄道本牧線  2010年9月19日  


 横浜に住んでいる人なら、元町、本牧という地名に何らかの思い入れを持っています。うさおも小さい頃は、本牧の海に海水浴に行きました。国鉄桜木町駅を降り、横浜市営の路面電車に乗って三溪園に行きます。
 炎天下の道を歩くこと15分。三溪園の山を迂回するとようやく海に辿り着きますが、浜辺に海の家など無かったように思います。まあ、浜ったってほんの2qくらいの僅かなものでしたが、100m程度の遠浅の浜でした。泳いでいると言うよりは海に浸かっていると言う方が正しいかな。
 今では、あたりは埋め立てられて本牧、根岸の石油コンビナートになりました。


本牧線 googleより 2010年9月19日

 うさおが中学生、高校生の時代だと思うけど、神奈川臨海鉄道(貨物線)が敷かれたんじゃなかったかな、米軍の本牧からの撤退やバブル全盛のときに鉄道よりは自動車便の方が持て囃され、貨物線はほとんど廃線同様となりました。本当に細々と運営されていますがその衰退ぶりは目を覆うようです。
 ちなみに臨海鉄道と言う名称は、海に面した地域にある貨物線に付けられるようで、うさおの会社でも東日本大震災で被害を受けた鉄道の調査に行きましたが、鹿島臨海鉄道や岩手臨海鉄道などがそうですね。


本牧線 googleより @Aの場所 2010年9月19日

 でもって、この首都高速湾岸線の海側に沿って神奈川臨海鉄道が通っています。愛称は「かなりん」です。貨物鉄道に愛称っているのかなあ。
 さて、この場所は本牧埠頭のバス停の「C突堤入口」付近です。有名なスポットらしく時折、結構大型写真機をもったおじさんが歩いているので判ります。


本牧線 意外と木々の中を通っている 2010年9月19日

 大きな通りを横切るように鉄路が一本通っています。以前、タモリの「ぶらタモリ」を見ていたらこの場所を放映していました。タモリは鉄道オタクなんだそうですよ。
 何でもオタクぽっくなっちゃうと「山田五郎」とかぶってきちゃうね。
 道路の反対側に「本牧埠頭駅」のターミナルが見えます。
 少し望遠で見てみましょう。おっ、いるいる、貨物列車やコンテナが・・・。


本牧線 「C突堤入口」 道路を横断 2010年9月19日

本牧線 貨物の車両が見える 2010年9月19日

本牧線 この先の鉄路の雰囲気が凄く良い 2010年9月19日

 はてっ、貨物線は何処に行くのだろう。この辺りも本牧マイカルの発展に伴い、マンションが増えてきて、工場、倉庫の類が減りつつあるが、先は見えなくなっている。もう少し、この線に沿って辿ってみよう。
 この線は一日に一本か二本しか通らないようだ。踏切はあるが遮断機は無い。軌道の脇には付近の仕事場に勤める人の車が留められているのが、最近の交通事情に考えるとありえない光景で東南アジアのようだ。


本牧線 右手の工場内に踏切信号機がある 2010年9月19日

本牧線 かつては使っていたんだね 2010年9月19日

本牧線 この曲線が素晴らしい 2010年9月19日

本牧線 この鉄路は今は無いらしい 2010年9月19日

本牧線 如何にも本牧の工場街だ 2010年9月19日

 この先は住宅とコンテナ置き場だ。「かもめ町」と言う意外と可愛い名前の地域だが、軌道内にゴミが捨てられているのも、東南アジアっぽい処だ。
ここまで来るともう片側が海になっており、突堤の処で釣りをしている人たちが結構いた。2~3mくらいの高さだけれど、脚立を持ち込んで、堤防の上に登っていました。


本牧線 路面電車でなく貨物線 2010年9月19日

本牧線 近所の人がゴミを捨ててます 2010年9月19日

本牧線 クレーンも情調を醸し出している 2010年9月19日

 ここでその位置をもう一度確認してみよう。写真の右下に○に番号を入れておきました。


本牧線 googleより Bの場所 2010年9月19日

@ 大きな道路を横断している処、「本牧埠頭駅」がある処。
 先ほどの「本牧埠頭駅」には、C61だかの蒸気機関車がまだ大事に残されており、運の良い人は定期運転をみることが出来るとか。

A 横浜市資源循環局と「横浜本牧駅」がある処。三菱重工が海側にある。
 もう一度分岐点のAの位置に戻って見よう。道路は大きな起伏があるが、鉄道は起伏を無くし、バラストを積み上げ、曲線部には片側(外軌側)を高く盛り上げてある。これは遠心力を緩和させるためで、カントを付けるという表現をします。
 周りのコンクリート柵がレトロで泣けるような、チープのような不思議な懐かしさを覚えます。う~ん、廃線マニアだなあ。

B 「かもめ町」付近で釣りをしているのは、ここを大きく回った日本農産工業の処だ。


本牧線 釣り人が楽しんでいる 2010年9月19日

 Bの日本農産工業を望む信号機は、ちゃんと軌道の脇にあるが、ここから30mくらい離れた場所にある信号機は疑問だ。
 明らかに道路の十字路の際にあり、何だかポツンと取り残された遺物のように見える。
 これはまさしく、都会の不要物「トマソン」か。いきなり、これを見たら殆どの人が首を傾げるだろう。


本牧線 大きく曲がって海に向かう 2010年9月19日

本牧線 信号機が2台並んでいるが? 2010年9月19日

本牧線 こちらは軌道敷地内のもの 2010年9月19日

本牧線 埋立地の端に行っている 2010年9月19日

本牧線 鉄路のない道路上の信号機 2010年9月19日

本牧線 斜張橋と並ぶと絵になる 2010年9月19日

本牧線 かもめ町って可愛いけど 2010年9月19日

本牧線 草に覆われている鉄路 2010年9月19日

 分岐の処に「横浜本牧駅」が見えてきますが、貨物駅なので客扱いをしていませんので、人っ子一人も見当たりません。


本牧線 横浜本牧駅 2010年9月19日

本牧線 横浜本牧駅敷地 2010年9月19日

本牧線 このくねった鉄路が堪りません 2010年9月19日


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